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聖戦士ダンバイン40周年展 [東京]

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バイストン・ウェルの物語を覚えているものは幸せである、心豊かであろうから。ダンバインの放送からもう40年が経つのですね。ロボットのようなファンタジーのような。あらゆる可能性を模索していた時代の名作です。

1983年前後は多くのアニメ作品が誕生した時代のため、40周年を迎える作品が多数登場しています。そのような時代背景を含めて、最近アニメ関連展示が多いですね。

このダンバイン展では設定資料をメインに、プラモデルを始めとした放映当時からのグッズの色々が展示されています。オーラバトラーやキャラクターの紹介だけでもストーリーが思い出されて楽しいですね。ですが、一番の楽しみは企画当初からストーリーやオーラバトラーがどのように変わっていったのかの変遷です。もっとも、このあたりの話はパンフレットにまとめられています(2000円)。

今回のメインは物販かも知れません。結構面白い品物が揃っていました。「バストールのバスタオル」は完全にギャグです。だがそれがいい。お菓子もおまけ付きでいい感じです。ですが、懐が貧しいので購入は最低限です。なお、3000円以上購入するとくじ引きができ、おまけがもらえます。入場者特典もあるので、ダンバイン展のお得感はとても大きいものでしょう。

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このダンバイン展は他のアニメ展と同様に一部を除き撮影可能です。しかしながら、なんと使用可能機材が限定されていてスマホのみ(携帯電話含む)です。カメラと何が変わるというのか。通常はカメラを使用している自分としては残念極まりない制限でした(だから写真が歪んでいるでしょう?)。なお、写真のようにジャコバ・アオンの言うことにはSNSで広めてくれとのことです。


聖戦士ダンバイン40周年展 at 西武渋谷店モヴィーダ館

~10/22 11:00~20:30 前売り1600円 当日1800円

最寄り駅は山手線などの渋谷駅です。

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スカイツリー天望回廊 [東京]

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新型コロナウイルスの蔓延を気にしなくて良くなったので、せっかくなのでまだ行けてなかった東京スカイツリーに行ってみました。

東武鉄道で行ったのですが、なにぶん地理に疎くてどこで乗り換えたらいいいか、地下鉄は利用できるのか、そもそも何駅が最寄りなのか分かっていませんでした。スカイツリーなのだから最寄り駅は「とうきょうスカイツリー駅」だろうと思い、地下鉄直通電車からわざわざ乗り換えていこうとしたのですが、外は尋常ではない暑さで、こんな状態の中に地上駅で降りるのはしんどいだろうと考え、このまま乗って「押上駅」で涼しい中を向かおうと途中で方針変更しました。地下鉄駅なので初乗り運賃を取られるのは涼しさには変えられないと覚悟をしていたのですが、なんと、押上駅が東京メトロとの境界駅のため乗り越し扱いになりませんでした。お陰で涼しく安く行くことができました。

今回は時間指定券でスカイツリーの天望デッキ(低層)と天望回廊(高層)の両方を楽しみます。予想通りというか何というか、天望デッキへ向かうエレベーターは長蛇の列でした。時間指定をしてもこの有様です。4基あるエレベーターはフルで稼働しているのですが、客の数が多すぎなのです。しかし、乗ってしまうとあっという間です。朝ラッシュ並みのすし詰め状態のエレベーターでしたが、山手線や総武線が隣駅へ着くよりもだいぶ早く天望デッキへと着きました。ですので、さほど苦ではありませんでした。

エレベーターがそんな状態ですから天望デッキもものすごい人でした。窓に張り付いて見るのも一苦労です。そして、更に上の天望回廊へ行くエレベーターもさっきと同じくらい混んでいました。ところが、実際に天望回廊に着くと全然ゆとりがあるのです。エレベーターの数が少なかったのが混雑の原因だったのでしょうか。天望デッキに比べると段違いにゆっくりできました。そして、四方の様々なランドマークを楽しみました。写真に出しているのは東京ディズニーランドです。火山やスペースマウンテン、タワーオブテラーなどが見えます。実はよく見ると羽田空港に着陸しようとしている飛行機も写っています。他にも足元には京急電車(京成線)も見えましたが、あまり覗き込むとクラクラします。

残念ながら空気中の水分量の多い夏場なため遠くは霞んでしまって見えません。冬に来るともっとくっきり見えたことでしょう(富士山も見えませんでした)。

全体的に見て、想像通り海外の観光客ばかりですね。しかしながら、天望回廊はその比率も少なかったように思います。料金も高いですから、外国からの観光客は下層で満足して帰るのかもしれませんね。実際に、回廊とデッキで見える景色は大して変わりません。それと、家族連れが思いの外少ない気がしました。もうブームが去ったのかもしれません。せっかくのコロナ明けに、家族連れはスカイツリーではなくもっと遠くに旅行に行っているのかもしれませんね。


東京スカイツリー

9:00~22:00(日によって異なります) 土日当日セット券3400円

最寄り駅は東京メトロ半蔵門線の押上駅などです。

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国立新美術館 蔡國強展 [東京]

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何かのアートイベントのときに蔡國強の名を知りました。しかし、今となってはそれが何のイベントかも、どんな作品だったのかも覚えていません。ただ、なんだかすごい作品のアーティストが居るらしいということだけを記憶していました。そんな蔡國強の特別展が国立新美術館で開催されるとのことで早速見に行ってきました。

この展示では蔡國強の初期の作品から今年までの多くの作品を網羅しています。特に初期の方向性が確立するまでの葛藤はとても示唆に富んでいます。西欧と同じことをしても仕方ない、かと言って社会主義リアリズムも違うだろうと。その試行錯誤の中、どうして火薬・爆発に行き着いたのかはわかりませんが、以後、蔡國強は火薬の芸術家として活動していきました。

日本で様々な芸術活動を展開していきますが、知名度が上がるに連れて貧しくなるという言葉が印象的です。火薬を使うアートですからお金もかかるでしょうし、そもそもインスタレーションとして公開した作品は形が残らず、買い手も付きません。今回も当時の古いビデオが流されていましたが、当時の作品を唯一知ることができるのはそれしかないのです。もちろん、当時その場にいた人にとっては非常に鮮烈な作品となるでしょうが、それ以外の人にとっては感動をなぞれないのです。写真が残っていても同様です。映像でわずかに1/10程度が感じ取れるでしょうか。

ただし継続は力なりです。日本、ヨーロッパ、中国、アメリカと作品を展開していくとやがて多くの人に認知されるようになり、近年は大規模な作品にも挑戦するようになりました。空へと続いていく梯子のアートや花火のアート作品などです。そして、知らなかった(忘れていた?)ことですが、北京オリンピックの開会式の巨人の足跡を花火で表現した作品も蔡國強のものでした。

前述の通り、蔡國強の作品はインスタレーションも多く、形として残らないものが少なくありません(砂曼荼羅を爆破してみたり)。したがって会場に展示されているものの多くは設計図や概念図などです。それでも一部戦争の絵やスケートをしている作品などがありました。そんな中、会場中心を大きく占めていたのは、メキシコでの花火作品の《未知との遭遇》を花火ではなくLEDにして展示したものです。本来は火を吹き、回転したり動いたりするものですが、まさか美術館内で再現できませんからね。添付写真の中央にわずかにアインシュタインがいるのが分かると思います。蔡國強は中国出身で日本で活動をしていましたが、最近はもっぱらアメリカで制作しているようです。アメリカはパトロン的もしくは火薬アートの制作環境的な点から考えて、生活しやすいのかも知れません。

実はこの展覧会の会期は6/29からなのですが、6/26にいわき市でピンク色の煙の報告がネット上に上がりました。何かの爆発かと思ったのですが、それこそ、蔡國強が仕掛けた東日本大震災からの復興アートだったのです。蔡國強はいわき市の住民との縁が深く、その関係で作品の公開となったようです。現地で生で見られたらなんと幸せだったことでしょう。白、黒、ピンクと様々な色で行われた昼間の花火は素晴らしいものでした。その時の様子は会場のビデオで見ることができます。余談ですが、花火の爆発後に立ち上っていくカラフルな煙は無音でウネウネと動いていき非常に気持ち悪く感じました。エヴァンゲリオンの使徒的な、もしかするともっと想像外の動きです。アニメーション内の誇張表現と思っていた色々が、実はさほど現実と乖離したものではないように今では思われます。この会期3日前のいわきの様子もきちんと会場に反映されており、スピード感のある展覧会だと感じました。

なお、半券内には会場内での写真撮影は禁止と記載されていたのですが、会場内で聞いたところ写真・ビデオともにOKのようです(さすがに会場で流している映像関係の収録はダメだと思われます)。今回の入場者は半分くらいは中国の方の印象です。でも若い。アートに興味があるんでしょうね。作品の鑑賞速度などインバウンドの人たちとは雰囲気が違う気がしました。


国立新美術館 蔡國強 宇宙遊ー〈原初火球〉から始まる

~8/21(火休) 10:00~17:30(金土は~19:30) 一般1500円 大学生1000円

最寄り駅は東京メトロ半蔵門線などの乃木坂駅です。

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日中友好会館美術館 0-8848m 地上の紋 [東京]

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日本と中国の関係が緊張化してからだいぶ経ちました。その間に新型コロナウイルスなどの蔓延もあり、正常化とは程遠い状態にあります。

そもそも、国力のある中国がこの数百年の間第一線に登場しなかったのがおかしなくらいです。清末期から西欧諸国に侵略されはじめ、それがやっと元に戻ってきたということでしょう。経済、科学、様々な分野で中国が西欧諸国を猛追しています。日本国内にも中国を信用していいのかと訝しむ声もあります。政治体制が違うことを理由としますが、おそらく潜在的な驚異を危惧していることと、いまいち中国の真の姿が分からないことに起因するでしょう。これには中国側が秘匿しているだけでなく、日本側も中国を知ろうとする意識が低いことが原因だと考えられます。実際、固定観念の中国像はありますが、実際のところどんな文化なのか、考え方、自然など殆ど知らないことだらけのような気がします。だからこそ、知る努力が必要です。

そこで、中国に関する展示を日中友好会館美術館で見てきました。そこには全く知らない世界が広がっていました。

この展示では中国の奥地から海岸際までの様々な地域のドローンなどを使った空撮を公開しています。国土が広い分、場所により全く違う顔を見せます。ちなみに0mは海岸線として、8848mとういのはチョモランマの標高です。

山奥の空撮は合成写真と見紛うほどのカラフルな自然の姿が紹介されていました。砂漠などの黄色だけでなく山岳地帯では赤い岩や青い池などが鮮やかでした。こんな異質な空間が地球上にあったのかと思うほどです。標高が下がって丘陵から平地に入ると、人々の活動によって街はカラフルに彩られています。

例えば、下のような写真がありました。これは何でしょう。

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テキスタイルのように見えるこの写真ですが、実は車庫の列車です。様々な色をした列車が車庫に集うとまるでアートのような見え方をします。

本当にたくさんの鮮やかな写真がありました。そのどれもが日本では見ること、撮ることができない風景です。今回は風景という目で見て楽しむものでしたが、文化や歴史という観点から捉えればもっとたくさんの魅力的な事象があるはずです。

ともすれば、アメリカは~だった、フランスは~していた、などの発言を目にするように、日本文化の比較対象として欧米諸国はよく登場します。この例から分かる通り、現時点では中国のほうが欧米よりも日本人の心の距離が遠い気がします。しかし、これは不自然です。もっと中国についての情報があふれていていいと思います。良い面も悪い面も、現代の中国の実情をメディアは積極的に伝えるべきです。お互いの情報が少なければ、いつまで経っても両国が理解し合うことは無いでしょう。両国に幸のあらんことを。



日中友好会館美術館 日中友好会館美術館 0-8848m 地上の紋

~2/26(月休) 10:00~17:00 無料

最寄り駅は総武線などの飯田橋駅です。

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国立科学博物館 毒展 [東京]

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今年は新型コロナウイルスによる規制が無い冬なので、各地でイベントが通常通り行われています。博物館・美術館の類も休館することなく特別展が開催されています。

国立科学博物館も通常どおり特別展が開催されています。今回のテーマは「毒」です。どうして毒は毒なのか、誰しも興味があるところです。したがって、大人気の展示です。しかも新型コロナウイルスの影響で完全事前予約制のため、前もってチケットを購入しなければなりません。しかしながら人数制限があるためすぐに定員が埋まってしまいます。そのため、希望の時間帯の入場チケットを手に入れるために、パソコンの画面の前でキャンセル待ちをせざるを得ませんでした。

とは言うものの、意外に早いサイクルでキャンセルが出て、チケットを手に入れることができました。

チケットの段階で想像した通り、会場内は人でいっぱいでした。展示は標本などがメインです。偉いですね、観覧者の多くはきちんと列に並んで一番前で見ようとしています。しかし、この展示はほとんど説明(キャプション)がありません。実物を見せるのが博物館の役目とでも言わんとするように、ひたすら標本が並べられていました。しかし、これでは物足りない。毒の本質に迫った気がしないのです、構造的にどのような毒をもっているのか、毒は人体などにどのように作用するのか、知りたいところが明らかにならないのです。どうして、こんなにも中身が無いのかと怪訝に感じていたのですが、これは恐らく人を流すための方策なのでしょう。冒頭から沢山の人が訪れていると説明しました。その人達が説明を読み始めてしまったら、進む列も進まなくなってしまいます。そこで、中身を薄く、見ることに特化した展示にしたのでしょう。

国立科学博物館なのに大したことないと残念に感じてましたが、その印象はたちまち覆されました。それは図録(¥2400)です。なんと、物足りなく思っていた部分が文章で説明されているのです。そして驚いたことに、図録の構成が会場の構成と全く違うのです。図録は図録として分かりやすい流れでまとめられています。これは買うしか無いですね。

しかし、会場は会場でしか無いものがあります。たとえば、アイヌが用いたアマッポという毒矢の打ち方はビデオで紹介されていました。そのビデオを見れば、獲物がトラップを踏むと毒矢が打たれる様子がよく分かります。また、マンゴーの未熟・完熟の匂いの差の紹介も会場で実際に匂いを嗅ぐことができます。そして何よりも、会場には鷹の爪団がいますが、図録には全く出てきません(恐らく権利上の問題があるのでしょう)。会場に行くことも大事なのです。


毒展はお土産販売も盛況です。毒蛙や毒キノコのぬいぐるみもたくさん売っていました。毒まんじゅうもありました(何故か製造は静岡県の会社でした)。

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やはり「毒」はテーマとして面白いですね。これから先さらに毒のことが解明され、無毒化、解毒の新知見が発見されることを期待します。

それでは、タ~カ~ノ~ツ~メ~


国立科学博物館 特別展毒

~2/19(月休) 9:00~16:30(完全事前予約制) 一般2000円

最寄り駅は山手線などの上野駅です。

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国立新美術館 庵野秀明展 [東京]

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2021年に25年以上続いたエヴァンゲリオンが完結し、一方でウルトラマンや仮面ライダーをリメイクすることを発表して今一番注目を浴びている監督は庵野秀明氏でしょう。この展覧会はそんなタイムリーな人物を取り上げた展覧会です。今という時期だからこそ大きな注目を浴びますが、一方で存命中な人物で今後さらなる展開があることから時期尚早と評価されるかも知れません。しかしながら、庵野監督の深い作品を理解する上でもこの展示を見ておくことは避けられないと感じました。

新型コロナウイルス対策のため美術館への入館は完全予約制です。前もって予約をして希望日時の券を発券しなければならないのですが、平日や休日の一部の時間帯では現地で購入することが可能です。そうした下調べをして行ったおかげで、待ち時間ほぼゼロで観覧することができました。

会場展示の最初は庵野監督を形作った時代の話です。庵野監督の子供時代は特撮全盛期でウルトラマンや仮面ライダーなど様々な作品が公開されていました。そうした作品に登場する戦闘機やウルトラマン、仮面ライダーなどの立体資料が並びます。ウルトラマン関係は作品の写真撮影が自由なのですが、仮面ライダーは写真撮影不可でした。東映が管理しているせいでしょうか。作品に対する考え方の違いが垣間見られます。

次に庵野監督の学生時代の作品のコーナーが続きます。巷で有名な庵野監督がウルトラマンになりきる特撮作品も会場で公開されていました。庵野監督の顔出しウルトラマンが怪獣と戦う作品で、見方によっては馬鹿げた作品を生真面目に作っているように見えるのですが、カメラアングルや小物の作成などは本格的で、ウルトラマンという作品の背景にある“ステレオタイプ”とは何かを表現しているように感じます。

このように特撮からスタートしているのですが、アニメ作品の技術も優れたもので、そこから数々のアニメ作品に特異な技術を織り込んでいきました。「風の谷のナウシカ」での巨神兵のシーンなどは有名なところです。そして、「トップをねらえ」や「ふしぎの海のナディア」、「新世紀エヴァンゲリオン」といった作品が発表されていくわけです。個人的には、特に「トップをねらえ」の最終話の白黒表現や「エヴァンゲリオン」のTV版最終の心象世界表現などの異質な表現に惹かれたのですが、今回の展示ではそれについての説明などの新しい情報はありませんでした。

「エヴァンゲリオン」のヒット後は少女漫画の「彼氏彼女の事情」の映像化をしたり、実写作品の「ラブ&ポップ」を作ったりしていました。セーラームーンのセーラーウラヌスやネプチューンの変身シーンを手掛けたりもしていたんですね。そして、再び「エヴァンゲリオン」へと回帰するのですが、そこには制作する理由が簡単に説明されていました。旧劇場版はアニメ版できれいに完結しなかったことを批判されたことから、それに応える形で制作したこと。新劇場版は、様々な新しい作品を考えたもののエヴァンゲリオンを超えることができなかったため、それならばエヴァンゲリオン自体をリメイクしようとの考えが発端のようです。

会場でも一番出店数が多く、人気だったのが「エヴァンゲリオン」のコーナーでした。特に初号機の原案がどんどんTV版のスタイルに変わっていく変遷が見られたのは面白い展示でした。また、新劇場版に登場する新キャラクターのマリの初期案が貴族のような洋装の優しいキャラクターだったのも発見でした。それ以外にも、数多くの資料が公開され、多くのことを知ることができました。

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ところで、「シン・エヴァンゲリオン」はアニメ作品でありながらCGを多用し、上記写真に示すようなシーンではアクターにモーションキャプチャーを取り付け自然な人の動きをアニメ映像に落とし込む試みが行われていたそうです。今思うと、それは特撮とアニメの融合を目指していたのではないかと感じます。これこそが庵野監督が生きてきた軌跡の集大成であるように思うのです。

今後すぐに「シンウルトラマン」や「シン仮面ライダー」の公開が行われるでしょう。その作品のあとに庵野監督の評価はどのように変わるのでしょうか。「シン・ゴジラ」は、これまでやり尽くされた感のあったゴジラに日本の政治に対する風刺を絡めて非常に素晴らしい作品を作り上げたと思います。これからの2作品には、まだ挑戦されていない表現の余地はあるのでしょうか。とても楽しみです。



国立新美術館 庵野秀明展

~12/19(火休) 10:00~17:30(金土~19:30) 一般2100円 大学生1400円

最寄り駅は東京メトロ千代田線の乃木坂駅です。

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王子駅 玉子駅はじめます [東京]

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東京に行ったのは何ヶ月ぶりでしょうか。どうしても行かねばならぬ用事がありましたが、最近の新型コロナウイルス感染者の減少から、幾分気持ちも楽に思えました。

さて、そんな中通った王子駅では少し変わった掲示がありました。「王子」の文字に点をつけて「玉子」にするというものです。点は付加価値とのことです。その付加価値の対象として選ばれたのが玉子でした。つまり、王子駅で玉子関係のイベントを展開していこうとの流れのようです。なかなか強引な論の展開ですが、きっかけ作りとしては面白いのではないでしょうか。

駅のみどりの窓口脇では、様々な卵を選んで購入できる「幻の卵屋さん」の卵バイキングが行われていました。複数種類のものから6つ選んで800円です。日本全国から卵が集まっています。

実は、当初は面白いお店だと感じつつも卵を購入するつもりはありませんでした。せっかくの記念だからと何かグッズのようなものが当たるといいなと思いつつ店頭のガチャガチャを回したところ・・・何と出てきたのは卵バイキングの半額券でした。さすがにこれでは買わざるを得ません。半額券だからさぞやお得かと思いきや、実は既に300円をガチャガチャに使っているために、300円+400円=700円と実質100円割引なだけなのです。100円得しているのでいいのですが、なかなかの商売です。

具体的な名前は省きますが、結局今回は群馬・兵庫・栃木・埼玉・愛知・高知の卵を選びました。卵の大きさも殻の色も色々違うものなんですね。黄身の色も赤に近いオレンジから白のような黄色までバリエーション豊かでした。これらの中で一番印象に残ったのは、高知県の「ゆずたま」です。説明にあるように、食べていると卵なのに柚子の味を感じました。これは醤油無しでもいいかも知れません。飼料に柚子の皮を混ぜ込んでいるのでしょうか。

貴重な体験でしたが、今の所「玉子駅」関係の面白いものはこれくらいです。近隣の飲食店を巻き込んで卵料理のコンテストや玉子の殻を使った工作など多種多様なイベントが計画されているのかと思いましたが、そんなことはないようです。駅でかなり大規模に宣伝がされていたので期待していたのですが、期待し過ぎだったようです。それとも今後さらに大規模展開していくのでしょうか。

(加熱前の生の状態のたまごを「卵」、調理済みのたまごを「玉子」と使い分ける向きもありますが、本項では「玉子駅」と表記をしている関係上、厳密な使い分けをしておりません。)


王子駅 幻の卵屋さん 出店

~11/7 10:00~21:00 卵は6個800円

最寄り駅は京浜東北線などの王子駅です。

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ガンダムスタンプラリー あなたならできるわ。 過酷再び [東京]

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2年前、ガンダムスタンプラリーが初開催され、全65駅を巡りました。

都区内近郊など近いし電車の本数も多いではないかと高を括っていたところ、予想外の過酷さに痛い目を見たことを記憶しています。

そして今年、再度開催されました、ガンダムスタンプラリー。

前回が初代ガンダムだけの登場人物だったものが、今回は作品が広がり、続編も対象となりました。

ガンダムからZ、ZZ,逆襲のシャア、そしてガンダムユニコーンと広がり、主要キャラが登場しています。

個人的には大きく盛り上がっています。

しかし今回は、かねてよりの新型コロナウイルスの見えない驚異に怯えつつ進めなければならないという一段と精神的難易度の上がったものになった気がします。

口元は常にマスクで防御したスタンプラリーでした。


今回は無理せず、当初から2日間に分けて進めました。

開催後すぐの日中は多くの人がスタンプ台に列を作りましたが、午後6時以降は殆ど人がおらず、快適に進めました。

山手線などは夜でも多くの本数があるので遅い時間帯がオススメです。

人混みも避けたいですしね。

効率的に、うまく混雑も避けながら進められたのではないでしょうか。

なんとか全駅達成をして、景品も頂いてきました。

今回も過酷でしたが、3回目のスタンプラリーが開催されないことを今から願うばかりです。


しかし、駅によって取り組む熱意が大きく違いますね。

スタンプのみがある駅から、ポスターや創作物を飾って盛り上げている駅もあります。

最近は「余計なことをするな」とのお達しで、大企業ほど何もしないことに終始している印象があるのですが、このスタンプラリーに関してはよくも許可が降りたものだと感心してしまいます。

特にこのスタンプラリーは運賃収入以外はほとんど利益にならないでしょうから、企業としての力の入れようが不思議でならないのです。

だからこそ、こんなに楽しんでいいのかと申し訳ない気持ちさえ起きてしまいます。

そしてまた、楽しませてくれる職員のみなさんにありがたく思います。

冒頭の写真は荻窪駅の光るシャア専用ザクの頭です。


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金町駅はジェリド・メサが搭乗したバイアランとその派生機のプラモデルが飾ってありました。

(インターネットの情報によるとこのディスプレイは結構入れ替わっているようです。)

手前にあるバスク・オムとジェリド・メサのカードダスが懐かしいですね。

こんな貴重な資料をすぐに出してこられるのは凄いことです。

さながら博物館状態でした。



ガンダムスタンプラリー あなたならできるわ。

~2/27

ゴールは東京駅です。

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魔神英雄伝ワタル&魔動王グランゾート展 ワタル新作へのキックオフ [東京]

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魔神英雄伝ワタルが放映されてもう30年になるのですね。

それを記念して、来年新作が放映されるそうです。

しかし、時代のせいか、アニメが放送しづらい環境(放送枠が取れない)のせいか分かりませんが、ネット配信になるようです。

そのような接触しづらい環境を作ってしまうと、ファンの裾野は増えないような気がするのですが。

終始回顧で終わっていいのでしょうか。


さて、この展示ですが、今までの魔神英雄伝ワタルと魔動王グランゾートの設定資料や原画などが“並べられて”います。

そう言えば、こんなキャラクターいたなあと思い出されます。

会場で流れる映像も各話の悪役と機体がよく分かるような説明になっていて秀逸です。

だからこそ、資料の展示が物足りなく思えます。

量もさほど多くないので、それならば入場料分の設定資料集を買う方が得かもしれません。

強いて挙げるならば、グランゾートの企画段階の資料が面白いものでした。

名前も当初は魔動戦機アゾートで、仲間にラビならぬハビという女の子が登場し、当初はグリグリがヒミコという名だったようです。

まさかワタルのヒミコが作品を跨いで登場、なんてことが想定されてたのでしょうか。

様々なことが想像されます。

(もしかするとこの資料自体は初出ではないかもしれませんね)


また、この展示の変わっているところは資料はカメラ撮影禁止なのですが、携帯(スマホ)のカメラはOKなのです。

おそらく、ネットで話題にして欲しいという意図があるのでしょう。

そこで、頑張って撮ってみたのですが、スマホカメラできれいに撮るのは難しいですね。

性能は悪くないはずなのですが、設定のせいか画面の端の方の文字が読み取れなくなってしまいました。

残念。


来春の新作が待ち遠しいところですが、20年~30年とは作品を振り返る良い期間なのでしょうか。

思い返せば、鉄人28号もおおよそ30年目に新作が作られています。

宇宙戦艦ヤマトもブランクはおおよそ30年でした。

聖闘士星矢も20年くらいで新作が出たでしょうか。

昔の作品の続編をただ喜ぶだけでなく、新しい人達が作品を知る機会になってくれるといいのですが。

やはり続編からだと入りづらいですよね。

だからこそ、昔のようにひたすらアニメを再放送する枠を夕~夜時間帯に作るべきなのです。

(つい先日ドラえもんの放送枠を格下げする出来事もありましたね)

版権云々よりも機会喪失を嘆くべきでしょう。



魔神英雄伝ワタル&魔動王グランゾート展

~12/15 10:10~20:30 1200円

(会場でチケットを購入すると無味乾燥な文字のみチケットですので、事前にネットで購入して行くほうが良いでしょう)

会場の西武渋谷店 モヴィーダ館の最寄り駅は山手線などの渋谷駅です。


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駒沢大学禅文化歴史博物館 家康を支えた一門 松平家忠とその時代 [東京]

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江戸時代の譜代大名の松平氏は多くが家康の親戚一門です。

その出自により様々な家系が存在するのですが、今回取り上げる松平家忠もそのうちの一つの出身で、領地の名から深溝松平家と呼ばれます。


駒沢大学にはこの松平家忠の日記「家忠日記」を研究している人がいるのか、松平家忠関連の企画展が開催されたのは今回が初めてではありません。

この日記はかなり情報量が多く、様々なことが書かれているようです。

特に徳川家康の呼び方(記載の仕方)も立場の変化とともに変わるというのは面白いです。

こうした当時の様子が分かる詳細な資料が現在も残されていることが素晴らしいですね。


展示はこの日記や当時の文章がメインです。

取り付きいにくい展示なのは分かりますが、ちょうど観覧している時に大学の授業で教員と一緒にやってきた学生の、話の聞いてなさっぷりはすごいものでした。

興味がないと仕方ないですよね。


展示で一番気になったのは関ヶ原の戦いのときの伏見城の合戦の様子を描いた絵です。

両軍の武将名が細かく書かれていたのですが、その名前は本当に合っているのでしょうか。

あまりの詳細な書き様に、疑わしく感じました。

しかし、もし事実ならばどの大名家になんという氏名の人がいたのか、名字に地域性はあるのかなど非常に面白く読み解くことができるのではないかと思います。


実は、この禅文化歴史博物館は常設展も面白いのです。

臨済宗や曹洞宗と言った禅宗がどのように誕生したのか、日本国内でどのように広まったのか、それぞれの宗派の違いは何なのか、などが詳しく解説されています。

特に「不立文字」という概念に心打たれました。

真理、悟りは言葉では表せないもの、説明をして分かり合うのは不可能である、ということです。

心を通わせて初めて理解できるという禅の教義です。

結局心を共有しなければ、他人同士が分かり合うことは難しいということでしょう。

ニュータイプは不立文字に通じますね。

こうした深い教義があるのですが、曹洞宗の道元は「正法眼蔵」を著しているんですよね。

真理を伝えることは、やはり難しいのです。


そんな常設展示を読み込んでしまったがために、なんと閉館時間になってしまい、後半は駆け足で見ざるを得ませんでした。

だいぶゆとりを見て訪れたんですけどね。

もう一度来たなら、また違う発見があるような気がします。


ちなみに企画展の方ですが、順路がとても分かりづらいです。

常設展を縫うような形で展示してあって、最後までどのルートが正解か分かりませんでした。



駒沢大学禅文化歴史博物館 家康を支えた一門 松平家忠とその時代 

~11/13(土日祝休)10:00~16:30 無料

最寄り駅は東急田園都市線の駒沢大学駅です。

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