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駒沢大学禅文化歴史博物館 家康を支えた一門 松平家忠とその時代 [東京]

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江戸時代の譜代大名の松平氏は多くが家康の親戚一門です。

その出自により様々な家系が存在するのですが、今回取り上げる松平家忠もそのうちの一つの出身で、領地の名から深溝松平家と呼ばれます。


駒沢大学にはこの松平家忠の日記「家忠日記」を研究している人がいるのか、松平家忠関連の企画展が開催されたのは今回が初めてではありません。

この日記はかなり情報量が多く、様々なことが書かれているようです。

特に徳川家康の呼び方(記載の仕方)も立場の変化とともに変わるというのは面白いです。

こうした当時の様子が分かる詳細な資料が現在も残されていることが素晴らしいですね。


展示はこの日記や当時の文章がメインです。

取り付きいにくい展示なのは分かりますが、ちょうど観覧している時に大学の授業で教員と一緒にやってきた学生の、話の聞いてなさっぷりはすごいものでした。

興味がないと仕方ないですよね。


展示で一番気になったのは関ヶ原の戦いのときの伏見城の合戦の様子を描いた絵です。

両軍の武将名が細かく書かれていたのですが、その名前は本当に合っているのでしょうか。

あまりの詳細な書き様に、疑わしく感じました。

しかし、もし事実ならばどの大名家になんという氏名の人がいたのか、名字に地域性はあるのかなど非常に面白く読み解くことができるのではないかと思います。


実は、この禅文化歴史博物館は常設展も面白いのです。

臨済宗や曹洞宗と言った禅宗がどのように誕生したのか、日本国内でどのように広まったのか、それぞれの宗派の違いは何なのか、などが詳しく解説されています。

特に「不立文字」という概念に心打たれました。

真理、悟りは言葉では表せないもの、説明をして分かり合うのは不可能である、ということです。

心を通わせて初めて理解できるという禅の教義です。

結局心を共有しなければ、他人同士が分かり合うことは難しいということでしょう。

ニュータイプは不立文字に通じますね。

こうした深い教義があるのですが、曹洞宗の道元は「正法眼蔵」を著しているんですよね。

真理を伝えることは、やはり難しいのです。


そんな常設展示を読み込んでしまったがために、なんと閉館時間になってしまい、後半は駆け足で見ざるを得ませんでした。

だいぶゆとりを見て訪れたんですけどね。

もう一度来たなら、また違う発見があるような気がします。


ちなみに企画展の方ですが、順路がとても分かりづらいです。

常設展を縫うような形で展示してあって、最後までどのルートが正解か分かりませんでした。



駒沢大学禅文化歴史博物館 家康を支えた一門 松平家忠とその時代 

~11/13(土日祝休)10:00~16:30 無料

最寄り駅は東急田園都市線の駒沢大学駅です。

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