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岩槻人形博物館 中村信喬展 突然エヴァも [埼玉]

nakamura eva.jpg

先日、大宮駅で行われていた埼玉観光イベントで岩槻人形博物館のチケットが当たりました。岩槻人形博物館は設立の段階から揉めていたため開業のニュースは耳にしていましたが、あまり人形に注目することがなかったため行かず仕舞いでした。ですが、招待券が当たったのですからこれが訪問する絶好のタイミングなのでしょう。

できたばかりですから施設は新しいです。入ってすぐの部屋は人形の街岩槻を代表する雛人形の製造工程などが紹介されています。2部屋目は収集された人形コレクションの展示のようです。展示料が少なく、点が線になりきれていない展示に正直感じるところはありませんでした。この人形を展示することで、見る人に何を訴えたかったのでしょうか。そのようなわけで3部屋目の特別展の中村信喬展に入る前に既に重い気持ちになっていました。

ところが、いざ部屋に入ってみると、そこは違った世界が広がっていました。前の部屋までのタッチとはガラリと変わり、優しい表情の人形が並んでいます。天正遣欧使節や法隆寺の女官などさまざまなテーマの人形がありました。その作品は特徴的で、中村信喬の世界が形作られています。会場にはありませんでしたが、福岡に行くとKITTEのポストや福岡動物園のゴリラの椅子などの立体物もあるようです。しかし一番興味深かったのは、毎年祇園山笠に人形を提供しているということです。有名な造形作家ともなると博物館に展示するための作品しか作らない様になってしまうイメージですが、中村信喬は山笠の人形を作ることで一般の人との距離が近いところに居ます。これから先、ひょんなところで中村信喬作品に出会うかもしれません。

しかし、今回の展示の一番の目的は上記写真の中村信喬作のエヴァンゲリオンです。これは映画(2021)の公開を記念して作られたそうで、異色のコラボレーションです。人形作品にすると正面だけでなく様々なアングルから見ることができます。後ろからの姿もなかなかのものでした。ただ幾分窮屈かも。

しかし、中村信喬展にエヴァンゲリオン像があることは意外です。チラシにもニュースにもそんな情報はなかった気がします。ホームページには紹介されていました。もっと前面に出せば、岩槻人形博物館や中村信喬への心理的ハードルが下がる気がするのですが、やはり本質ではないということで抵抗感があるのでしょうか。ちなみに、このエヴァンゲリオン像は有料区域外にあるので、見るだけなら無料で見られそうです。

中村信喬は人形の伝統を伝えるだけでなく、エヴァンゲリオン像や立体造形など人形の新しい世界を切り開いていく先駆者の一人なのかもしれません。


岩槻人形博物館 人形 未来へのまなざし 中村信喬作品展

~9/10(月休) 9:00~16:30 一般500円 高大生250円

最寄り駅は東武野田線の岩槻駅です。

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