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館林美術館 安野光雅 風景と絵本の世界 [群馬]

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やっとの梅雨明けで本格的な夏がやってきました。

このような暑い日には美術館が最適なのですが、今年の美術館は例年と様子が異なります。

それは入館に際して、検温が求められるのです。

手の消毒と検温を済ませて初めてチケットを購入できます(体温は36.0℃でした)。

館林美術館ではさらに連絡先の記入が必要でした。

これも新型コロナウイルス対策としてやむを得ないところです。


今回の展示は絵本作家の安野光雅氏の作品展です。

海外旅行の際のスケッチから、不思議な作風の絵本の絵、そして植物を描いた作品などが並んでいました。

安野さんの作品はストーリーに含蓄があるというよりも、発想に独創性を感じます。

鏡面像を描いたり、考え方の矛盾を捉えたり、思考実験の延長線上の作品のように見えました。

日本のエッシャーとも言えるかもしれません。

作品によっては「ウォーリーをさがせ」のように見えるものもありました。


そもそも絵本に注目した背景が面白いです。

津和野で生まれ育った安野さんは、地元の人が方言で会話する中、標準語で書かれた絵本の中にのみ外の世界とのつながりを感じたそうです。

絵本が別な世界とつながるツールになるとは、それだけでも面白い発想です。

(この場合の“世界”は空想の中の世界という意味ではなく、地元以外の社会という意味での“世界”です)

そして転機は東京で教員をしているときに、教え子に福音館書店の社長の息子がいたことでした。

絵がうまいだけでなく、このような運の良さがないとなかなか人生がうまくいきませんね。

この幸運を物にしたからこそ、数々の絵本を世に残すことができたのでしょう。

古さを感じさせない不思議な絵本の世界は永遠に語り継がれるでしょう、もっとも文字や言葉は絵本のメインではありませんけれど。



館林美術館 安野光雅 風景と絵本の世界

~9/22(月休) 9:30~16:30 一般620円 高大生310円

最寄りバス停は館林市営バスの県立館林美術館前です。

本数が少ないのでご注意ください

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