廬戸宮跡 桃太郎生誕の地 [奈良]
桃太郎といえば岡山県。
瀬戸内海を舟で行き、鬼ヶ島の鬼を退治して財宝を持ち帰る。
というのが、おとぎ話の地図を現実世界に落とし込んだときの位置関係だと多くの人は考えるでしょう。
そんな中、桃太郎の生誕の地を名乗る街があります。
奈良県の田原本市です。
海もないのに何故桃太郎なのか、ということなのですが、実は桃太郎の元になった伝説というものがあるのです。
それが吉備津彦の派遣です。
記紀に記載されているのですが、孝霊天皇の皇子である吉備津彦は吉備の国(今の岡山県)平定のため播磨に送られました。
これが桃太郎の鬼退治に繋がると考えられているのです。
つまり孝霊天皇の居住した廬戸宮が吉備津彦、つまり桃太郎が生まれた地という論理です。
もっとも、この田原本町黒田が本当に廬戸宮なのかどうかは分からないですし、ここで吉備津彦が生まれたかどうかも不明です。
それどころか吉備津彦が桃太郎なのかどうかも分かりません。
仮定の上に仮定を積み上げた上での桃太郎生誕地説です。
すべてを肯定的にとらえると、以下のようでしょうか。
廬戸宮で孝霊天皇の皇子として生まれた吉備津彦は“モモ”と言う名の何らかの輸送媒体によって吉備に隣接する播磨(針間)に入国した。
その地では「おじいさん」と「おばあさん」の家を拠点に吉備の国の平定を行った。
ただし、記紀的に言うと、お供をしたのはイヌ、サル、キジではなくて弟なんですがね。
さて、本当のところはどうなのでしょうか。
ちなみに、現在の廬戸宮跡には何もありません。
御堂が一つ建っていますが、浦島太郎の龍宮城帰りのように往時の栄華は全く感じられません。
廬戸宮跡
最寄り駅は近鉄田原本線の黒田駅です。
2018-07-30 00:23
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