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山王神社 片足の二の鳥居 [長崎]

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長崎はメインストリートから外れるとすぐに急峻な坂が現れ、移動には階段を登らねばなりません。

その坂の一つを進むと異質な構造物が現れてきます。

片足の鳥居です。

これは山王神社の鳥居なのですが、1945年の長崎に原爆が落ちたときの爆風でこのような姿になってしまったものです。

爆風のすさまじさを感じさせます。

そもそも辛うじて残ったのも、爆心地から1キロ以内という近距離でありながら、爆心地と平行に立っていたためだということです。

他の鳥居の中には完全倒壊し、柱が慰霊碑とされているものもあります。

山王神社の境内には、戦後直ぐの鳥居周辺の写真が展示されていましたが、本当に辺りには何もありません。

翻って現在、鳥居はその存在が希薄となるほどに住宅街に埋もれています。

平和になって、生活が豊かになった証とも言えるのですが、戦争の記憶も同様に目立たなくなって忘れられていくのかと思うとなんとも言えないですね。

 

山王神社の境内には原爆を生き抜いた、大きな2本のクスノキも健在です。

原爆によって上部が欠けてしまいましたが、それでも強く枝を伸ばしています。

数年前にこのクスノキを調べたところ、木のウロから石が出てきたということでした。

これは爆風で巻き上げられたもののようです。

人の頭よりも大きい石が飛んできたのです。 

こうした不屈の精神を体現するかのようなクスノキの様子にあやかり、山王神社では「大くす守」 も販売しています。

商魂もたくましいです。

 

山王神社

最寄り電停は長崎電気軌道の大学病院前です。 


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