宮宿の東外れの姥堂 [愛知]
熱田神宮の南の街の中を歩いていると、一部分だけ他とは違う通りがあります。
周りの建物は何も変わったところのない住宅街なのですが、路面が綺麗に舗装されています。
そこがかつての東海道で、熱田神宮の南側には宮宿がありました。
現在の国道1号線は1本北の大通りとなっていますが、違う道となった分旧東海道は静かな雰囲気の中にあります。
この宮宿から東海道は海を越え桑名へと至ります。
今はだいぶ埋め立てられてしまいましたが、当時は海が近かったのでしょう。
この宮宿の東外れの、雰囲気の良い喫茶店などがある通りの一角に不思議な建物があります。
姥堂です。
かつては熱田神宮に由来すると言われていた8尺の姥像が納められていましたが、残念ながら戦災で焼けてしまいました。
現在はその地にコンクリート造りの姥堂が再現されています。
建物両側の階段をおそるおそる上ると、2階には姥像が復元され安置されていました。
説明文によれば、復元の姥像はかつての1/2の大きさだそうです。
東大寺の大仏が夫であると言われるほどに巨大な姥像がどれほどの大きさであったか想像が付きません。
それ以外にも姥堂の建物敷地内には、裁断橋跡や都々逸発祥の地の石碑が設置されています。
裁断橋は小田原合戦で亡くなった息子を思ってその母が架けたという言い伝えがある橋で、現存せず名残のみが伝わっています。
ふと立ち寄った建物が歴史の深い物であったことに驚きました。
せっかくですので、旧東海道沿いにある一軒の喫茶店に入り、名古屋名物「あんかけパスタ」をいただき宿場を後にしました。
姥堂
最寄り駅は名古屋市営地下鉄の伝馬町です。
2012-10-24 00:33
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