金沢文庫 仏像からのメッセージ [神奈川]
前項からの続きです。
金沢区にある称名寺には金沢文庫があります。
しかし、地図で見ると金沢文庫の位置は称名寺からは山の向こう側にあります。
寺からは迂回していかなければいけない、あるいは山越えしなければならないのかと思っていると、境内から金沢文庫へトンネルが作られていました。
なぜそのような手の込んだ作りにしたのかと疑問に思っていると、どうやら鎌倉時代から既にトンネルが掘られ、金沢文庫へのアクセスとしていたようです。
実際の当時の金沢文庫の位置についてはまだ確定しているわけではないのですが、おそらく当時もトンネルを通って移動していたのでしょう。
鎌倉時代に作られたと思われるトンネルが現存して公開されています。
残念ながら崩落の危険があり中を通ることはできないのですが、フェンス越しに様子を見ることができます。
作りを見る限りは鎌倉時代と言われてもわかりません。
最近のものと変わらない気もするのですが、当時の技術がかなりの物だと言うことなのかも知れません。
鎌倉文庫の特別展は仏像の中に納められた文章や小物の展示です。
鎌倉を代表する禅寺の文化ではこうしたことはまれなのですが、称名寺は真言律宗であり、こうした仏像内に文章を入れることは盛んに行われていたようです。
中身としては紙に仏を押印した印仏や仏像などがあります。
京都の浄瑠璃寺などでも見られるようです。
宗派は違いますが清涼寺の仏の五臓六腑なども同じような物でしょう。
どうやら、この仏像に入れる文書(紙・裏紙)には祈願者のゆかりの物が用いられるようで、中身の文書から誰に関連する仏像なのかと言うことも分かるようです。
また、最近発見された運慶作による仏像も展示されていました。
最近の技術の進歩はすさまじいもので、X線により外から内蔵物の有無が分かるようです。
まだまだ隠れた大発見があるのかもしれません。
金沢文庫 仏像からのメッセージ
~2/5(月休) 12/29~1/3、1/10休み 9:00~16:00 一般500円 学生300円
最寄り駅は前項と同じシーサイドライナーの海の公園芝口駅です。
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