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川口市立博物館 すごいぞ!元素展 [埼玉]

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理系分野の人材を増やそうという意気込みは多々聞かれますが、精神論に留まっている感があります。既に理系好きの人に対して研究発表などを表彰する取り組みはたくさん目にするようになった気がしますが、その人達は既に理系なので果たしてこうした取り組みが底上げになっているのかどうか。本当に理系に人を増やしたいなら、小さいときの科学への接点を増やすことが重要になると思います。

そのためには各地の科学館が重要です。小さい頃から科学に触れ合い、楽しいと思える環境づくりが必要です。その下地ができている自治体がどれほどあることでしょう。施設はあっても中身が伴わない、楽しくないというところもあります。記念物、資料を展示だけしてるところは論外です・

川口市立博物館はさほど大きなものではないのですが、たくさんの体験型の危機が設置されていて充実した施設です。何が起きているのだろう、どうしてだろう不思議だな、と考えることが科学の入り口です。そうした意味ではたくさんの化学の入り口にあふれていました。しかもインストラクターが実演してくれるので大人も楽しく見られます。

生物や化学に比べて、物理学は学問の内容を説明することが難解です。しかし、この施設ではむしろ物理学にかかわる波や光や力学について、体験を通して学べる機器が充実していました。


さて、今回の特別展は元素です。元素も化合物の部品ではなく陽子や電子の集合体などとして捉えれば物理学の一分野です。その元素が様々なアプローチで紹介されていました。もちろん基本は体験型です。ネオジム磁石によるイライラ棒や体重から体に含まれる元素の重さを計算してくれるスキャナーなどがありました。それ以外にも輪投げ、ゴルフ、ピンボールと組み合わせた展示もありました。台を傾けて穴に電子をはめ込み、水素とヘリウムを作るゲームは難しく、展示観覧中で一番集中力を要しました。どれも凝っています。

馴染み深いところでは炎色反応も紹介されていました。リチウムが赤、ナトリウムが黄色などお馴染みのメンバーが居る中で、見慣れない「As(ヒ素)」がいました。これは何色でしょうか。実は藤紫だそうです。勉強になります。実際、他の元素にも炎色反応はあるのでしょうが、突然追加されると新鮮です。

会場では特別イベントとして放射線を見ることのできる霧箱の制作が行われていました。モナザイトとうい石を線源にしてα線を見られるというものですが、そんな簡単な検出方法があることに驚きました。流れ星のように検出できるのですが、すごいですね。こうした驚きが小さいときに蓄積されると、理系分野に進むことになんの不思議はないのかもしれませんね。(放射線は遮蔽されているので安全な検出法です)


川口市立博物館 すごいぞ!元素

~2/12(月休) 9:30~16:30 一般210円

最寄りバス停は国際興業バスの川口市立高校などです。

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