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さようなら 小山駅きそば [栃木]

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地方に行けば地方独特の食べ物が食べられる。その一方で、全国どこへ行っても日ごろ食べ慣れたものが食べられる。これらはせめぎ合う命題です。最近はチェーン店の傾向が強まり、どこへ行っても同じ味が楽しめるようになりました。一方で、地方資本の店は消えつつあります。

駅そばに関しても同様で、地方に展開していた個性的な店が減り、チェーン店が増える傾向にあります。小山駅に唯一残る「きそば」も遂に2022年の1月に閉店の告知が出ました。

数年前までは「きそば」はいろいろな所にありました。栃木駅の構内にもあってよく使いました。小山駅には現在営業中の宇都宮線ホーム以外にも水戸線ホームや両毛線ホームにあり、特に両毛線ホームの「きそば」は新海誠監督の「秒速5センチメートル」にも登場しています。個人的にも宇都宮線ホームの店舗は比較的混んでいたために、両毛線ホームの店舗を利用していました。

しかし、数年前に宇都宮線ホーム以外の店舗が無くなりました。ちょうどその頃に、小山駅の東西連絡通路と併設店舗ができるなどの改修があったために、それに影響を受けてのことかも知れません。

そしてこのほど、最後まで残っていた宇都宮線ホームの店舗が無くなるのです。

流れている情報から鑑みるに、JR東日本が「きそば」の運営更新を承認しなかったようです。これにより、「きそば」独自の店舗は消滅し、仮にそば屋が残るとしてもJRの純ブランドの店舗になるようです。これは残念この上ないことです。結構混んでいたように思うのですが、新型コロナウイルスが原因ということはあるのでしょうか。確かに、この2年近くは外食を控えていたために、「きそば」を食べていませんでした。心苦しいことです。

「きそば」は駅そばですから決して美食ではありません。しかし、30秒近くの茹で時間でよく出来上がるなと驚く逸品です。決して変わったものではないのですが、たまに食べたくなる不思議な魅力を持っています。

今回は最後ということで新生姜トッピングのそばをいただきました。本当はキツネにすべく“おあげ”も頼もうと思っていたのですが、残念ながら売り切れでした。

相変わらずの味に満足しました。新生姜の辛すぎないちょうどいい塩梅の味もよく合います。そして、冬の冷えた体が温まります。

10年以上前、駅そばを初めて頼むときには結構緊張したのを覚えています。注文するのに勇気がいりますよね。独特の空気感があり、熟練の客と店員のやり取りにどうしたらいいか戸惑ったものです。ですが、それも今では微笑ましい思い出です。おそらく、これが最後の駅の「きそば」でしょう。

ごちそうさまでした。


小山駅きそば

~2022年 1/14 6:40~20:00

かけそば 280円

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