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毘沙門堂 初寅会 [京都]

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毘沙門堂はその名の通り毘沙門天を祀り、寅の日が縁日とされています。

新年明けて初めての寅の日には初寅会が行われます。


雲が多く、時折時雨れるはっきりしない天気の中毘沙門堂を訪れました。

境内では火が焚かれ、縁起物の福笹を売るテントが出ていました。

また、甘酒も無料で提供されていました。

体が冷え切る冬の気候に、この2つは嬉しいですね。

内側と外側から体を温めてくれます。

甘酒には驚くほどの大量の生姜を入れてくれました。

大さじ1杯以上ある量をカップ一杯分の甘酒に一気に投入する様子を見て、一瞬飲むのを躊躇しましたが、思いの外辛くなく、適度な風味でした。


この毘沙門堂は江戸時代に再興されたお寺です。

そのため、いたる所に江戸期の装いが見られます。

朱に塗られた寺の意匠は日光東照宮を意識しているそうで、実際に中には徳川家康の像も安置されています。

また、狩野派による襖絵も大量に残っています。

天井の龍も、襖の逆遠近法で書かれた絵も、鑑賞者の動きに合わせて動くとされています。

実際に視点を変えてみましたが、そう言われるとそう見えるような・・・。

今で言うトリックアートなのでしょうか。


しかし何よりも衝撃的だったのが「梅の間」です。

ここには木と鳥の襖絵が飾られているのですが、この場所は実は望まぬ客人が通される部屋なのです。

梅の絵には通常うぐいすが描かれるのに山鳥が描かれています。

竹には雀ではなくコマヒヨドリがいます。

通常とは違う組み合わせの鳥が描かれている→「鳥合わない」→「取り合わない」

つまり、住職は会いませんよ、というメッセージなのです。

そのことを、通された客は襖絵から感じなければならなく、もはや誰も知らせには来てくれないのだとか。

恐ろしい京都人の心を垣間見た気がします。


毘沙門堂の解説案内はすごいですね。

最先端の技術で、ペンで案内パンフレットをタッチすると自動で場所を認識し、解説が始まるというものでした。

通常のイヤホン&ボタン操作の音声ガイドよりも一歩進んでいます。

無駄にすごい。


冬の寺社仏閣の参拝はやはりきついですね。

一通り見終わったときには、体が完全に冷え切りました。

今日は火が焚かれていたので、暖まることができたのは幸いでした。



毘沙門堂 初寅会

1/4~6(2019年実績) 8:30~16:30 拝観500円

最寄り駅は東海道本線の山科駅です。

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