気仙沼大島から望む [宮城]
気仙沼市も先の大震災の被害を被った地域です。
その街の中心部からフェリーで20分の所にあるのが気仙沼大島です。
さほど大きな島ではありませんが、フェリーは一時間に1本程度あり、乗船客もそこそこ乗っていました。
この気仙沼大島の北側にあるのが亀山で、頂上からは気仙沼湾の様子が見渡せます。
訪れた日は溶けずに残った雪が山頂を覆い、寒さで凍った部分に足が取られる状態でした。
山頂から見える海には何か養殖している様子が見えます。
貝でしょうか。
震災当時は見えている範囲全ての設備が被害を受けたことでしょう。
それが今再び見ることができると言うことは復興が進んでいる証です。
この気仙沼大島も津波の被害を大きく受けた地です。
亀山にはかつて麓からリフトが架かっていましたが、津波の影響で今ではわずかにその形跡が認められる程度になっています。
また、浜にある松林も被害を受け、今でも錆びた漁船がそのまま放置されているところもありました。
しかし、気仙沼の本土と同様に島内も大規模な復興事業が行われ、巨大なダンプが何台も走っていました。
ちなみに、この亀山から気仙沼中心部方面を見た像はこのような感じです。
しかし、この周辺を見てまわり一番衝撃を受けたのは本吉地区の光景です。
ここは気仙沼大島内ではなく、市中心部から20キロ程度南に行ったところになります。
ここには砂浜に建物の跡がありました。
驚いたことに砂浜に建つこの巨大な施設は震災前は決して海に面して建つ建物ではなかったと言うことです。
つまり、震災により砂浜が後退し、施設周辺の土地を飲み込んでしまったのです。
これだけ地盤が落ちているのです。
震災時には既に廃墟であったために地震当日施設内に人がいなかったのが救いですが、津波の跡が生々しく見て取れる印象的な光景です。
ちなみにこの反対側には気仙沼線の線路があるのですが、ここは復興がまだ始まっていないらしく津波で線路がめくれ上がった状態で放置されていました。
重機が作業をしていない分、当たりを静けさが支配して強く心に残りました。
津波が地図を書き換えた地に立つことは非常に意義深い物でした。
気仙沼大島へのアクセス
気仙沼市内フェリー乗り場から大島汽船 400円 (一部カーフェリーあり)
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