服部天神 [大阪]
阪急電車は4カ所の駅名の変更を発表しました。
近隣の観光資源を明確に駅名表示することにより利便性を高めることが目的とされ、三宮駅は阪急三宮駅へ、中山駅は中山観音駅へ、松尾駅は松尾大社駅へ、そして服部駅は服部天神駅へ改称されます。
松尾大社や中山観音はともかく服部天神とは耳にしたことがありません。
はたしてどのようなものなのかと地図を開いてみたところ確かにありました、服部天神。
住宅街に埋もれて敷地は広くはありませんが、駅からすぐの所に鎮座しています。
実際に訪れたところ由緒ある神社のようでした。
平安時代に太宰府に左遷されることになった菅原道真がこの地に来たときに足の痛みで歩くことができなくなってしまいました。
そこで社に回復を願ったところ、足が癒えて九州に向かうことができるようになったという言い伝えがあります。
このことから後に菅原道真が祭神として祀られるようになり天神社となりました。
また、足に御利益があるということからサッカー選手などの祈祷も行っているようです。
この地は菅原道真以前から神社としてあがめられてきたようです。
菅原道真と同様に太宰府へ左遷された藤原魚名はこの地で亡くなったと伝わりますし、服部という名前からこの地が渡来人の秦氏と深い関係にある地であることを思わせます。
確かに由緒ある神社ですね。
境内の説明によれば阪急電車が開通するときには服部天神に近い場所を通るようにわざわざ路線を曲げたとの話がありました。
当時は重要な施設としての認識が今よりもあったのでしょう。
そしてまた開業当初の駅名が「服部天神」だったことも書いてありました。
どういう経緯で「服部」駅になったのかは分かりませんが、結局の所今回の改称は当初の駅名に戻すだけのことのようです。
駅名改称で一番意外に感じた駅でしたが、一番当然の改称をする駅のようです。
改称により服部天神の認知がさらに高まり、街がより発展することが期待されます。
服部天神宮
最寄り駅は阪急宝塚線の服部(服部天神) 駅です。
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