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浜松市立博物館 七科約説と浜松の医療史 [静岡]

約説.jpg

浜松の街を歩いていると、地下道の掲示板に「七科約説と浜松の医療史」の沢山の掲示があり、市を挙げて展示を推している様子が感じられたので試しに見に行ってみました。

以前浜松市立博物館を訪れたのは10年近く前だったでしょうか。

数年前に常設展示室の大改修を行ったそうで、ものすごく印象の良い常設展になっていました(さらにもう少し説明や解説が多いと楽しいのですが)。

また、去年の台風により博物館周囲の山林も大きな被害を受け、現在も注意書きがありました。

このように以前に比べてだいぶ変化があったようなのですが、残念ながらかつての様子が記憶になく、どう変わったのかここで表すことが出来ません。

 

さて、常設展示の奥にテーマ展示用の一室が設けられており、そこで「七科約説と浜松の医療史」展が開催されています。

この展示は浜松の医療の開祖とも言うべき太田用成の没後百年を記念して行われている物です。

太田用成は明治期に国内の医学書が少なく医学生が困っている中、アメリカで発行された「conspectus of medical science」 を訳して出版しました。

この本の普及により当時の医学教育が進展したそうです。

参考書の走りです。今で言う赤本とか黒本とかでしょうか。 

ちなみに書名の“七科”とは「解剖、生理、薬物、内科、外科、眼科、産科」 の7科目を表しています。

 太田用成は本の出版以外にも浜松医学校や浜松病院の経営なども行っていますが、経営難のためどちらも程なくして閉鎖されました。

医学の道は長けてても経営の道には通じてなかったと言うことなのか、公的機関の丼勘定が影響したのか分かりませんが現在までつながっていないのが残念でなりません。

 

展示自体は多くなく典型的な博物展です。

せっかく七科約説を大々的に取り上げているのですから中身の解説ももっと欲しかったですし、具体的にどのような書かれ方をしているのか現物を触らないにしても自由に調べることができるようになっていると良かったです。

さらには原著との比較なんてあると良かったでしょう。 

取り付きやすさのハードルの高い展示でした。 

 

浜松市立博物館  七科約説と浜松の医療史

~10/8(月休ただし除10/8) 9:00~17:00 一般300円(常設展観覧料)

博物館HPに割引券があります。

最寄りバス停は遠鉄バスの博物館です。 


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